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年間スケジュール

『家庭でできる!芝生とグランドカバー』を元に作成

メンテナンスの種類

ハイメンテナンス

ハイメンテナンスとは

十分に肥培して頻繁に刈り込みを行い、いつも低く(〔2~3cm〕・P40〔3~5cm〕)きれいな芝生を保つこと(参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』)。

ハイメンテナンスのメリット・デメリット

メリットとしては常に低く芝を維持するので見た目が良い。しかし、5~10月にかけて月2~3回の刈り込みが必要であり、生育状況を見ながら施肥、病害虫防除などの管理が必要である(参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』)。芝生は葉を用いて光合成するため一般的には高めでメンテナンスされている方が芝生は元気である。また、その違いは根の長さに如実に現れる(『芝生科学とグリーンキーピング』19、42頁)。

ローメンテナンス

ローメンテナンスとは

刈り込みの回数を減らしてやや長い状態(5cm内外) で芝生を保つこと (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

ローメンテナンスのメリット・デメリット

刈り高をあげたことによる(5cm内外)景観の低下。メリットとしては、病害虫に対する抵抗力が強くなり、雑草の侵入も少なくなる (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。 芝生は葉を用いて光合成するため一般的には高めでメンテナンスされている方が芝生は元気である。また、その違いは根の長さに如実に現れる(『芝生科学とグリーンキーピング』19、42頁)。

芝の生長点について

長期間芝刈りをしなかった場合、茎の生長点は徐々に上へとあがっていく。この状態で適正な高さで芝を刈ってしまうと、生長点が茎に残らず(刈り取られてしまい)枯れてしまうことがある。伸びすぎてしまった場合は、一度に適正な高さには刈らず、高めの刈り高から徐々に低く刈り込んでいくと良い。その様にすると生長点は下がってくる (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

『家庭でできる!芝生とグランドカバー』より

芝の穴あけ

穴あけの目的

穴あけの目的は、芝の地下茎や根を切り、新しい根が発生する場所をつくることである。なぜならば、芝は3~4年で密生した状態になり、地下茎や根がびっしり張り詰め、これにサッチなどが詰まると、土壌の水はけや通気性が悪くなり芝の生育が目に見えて衰えてしまうからである (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

植物は自分が蓄えた炭水化物を利用する際に呼吸をするので、根の活動には酸素が必要である。土壌の理想的な組成率は固相50%に対して空隙50%であり、空隙のうち液相が25%、気相25%である(『芝生科学とグリーンキーピング』12頁)

『家庭でできる!芝生とグランドカバー』より
『家庭でできる!芝生とグランドカバー』より

穴あけの時期について

目安は、芝張り後3年経過したころから。適切な作業時期は2~3月。または蒸れを防ぐために夏に行う。可能ならば芝張り後3年目以降は、毎年一度は行った方が良い (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

『芝生科学とグリーンキーピング』(この書籍では、日本で広く用いられているノシバ、コウライシバではなく、ベントグラスを主に取り扱って説明されている)では、芝生の生長が盛んな5月、6月、9月、10月に穴あけを行うといいとされている。

穴あけの方法とメンテナンス

ホームセンター等で購入できる穴あけ機を用い、深さ5cm~10cm程度、間隔10cm程で穴を空ける。穴あけ後は、目土をほうきなどですり込むように念入りに入れ、緩効性肥料をパラパラとまいておくと、早く回復する。水やりも数回に分けて、奥まで十分に浸透するように注意する (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

穴あけの面積について

素晴らしい芝生を維持するためには、穴あけによって、毎年その面積の20%の表土を入れ替える必要があると言われている。現実的に20%は難しいと言わざるを得ないが、10%は達成したい(『芝生科学とグリーンキーピング』21頁)。また、同じ面積に100個の孔を空けても100個の孔を空けても、芝生の回復に必要な日数は同じである(『芝生科学とグリーンキーピング』148頁)

芝生の目土入れ

目土入れの目的

根詰まりや土の目詰まりが生じ、生育が衰えた芝生を養生すため。また、すり切れや目土の流出などで、地下茎が表面に出てしまうことによって生育状態が悪い芝生を養生するため (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

また、コアリングと同様に有機物管理にある。砂を投入することにより、有機物の割合を小さくし、気相を増やし、より好ましい生育環境にすることが可能である(『芝生科学とグリーンキーピング』22頁)。

目土入れの適期

目土入れは、冬の休眠期間中に行っても効果はない。春の発芽直前が最適期である (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

目土入れの適量

芝の葉が隠れるほどの多量の目土を入れてしまうと、葉に十分な日が当たらなくなってしまい、その部分が枯れたり弱ったりすることがある。目土は根元や地下茎が隠れるくらいの量を少しずつ、まくところ全体に薄くかかるようにする (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』『芝生科学とグリーンキーピング』17頁) 。『芝生科学とグリーンキーピング』の中で推奨されている基準値(最小値)は年間12mm(㎡当たり散布量として乾燥砂12L)である。

芝生のサッチとり

サッチとは

芝の枯れ葉や刈りかすなどが、だんだん葉と土の間にたまり、やがて厚い層となって積もっていったもの (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

ただ、『芝生科学とグリーンキーピング』によると、刈粕をただちにサッチではなく、「ターフ上部の緑色の植生部と地表面との間に形成される、生きている芝生の芽、茎、根と死んだ芽、茎、根とが混在している層」と定義されている。

サッチが増える原因

サッチが増える原因として『芝生科学とグリーンキーピング』には、根茎、匍匐茎、茎といった組織が、自然の分解速度を超える速度で形成される結果であって、刈粕を取り除いてもサッチの管理にはほとんど役に立たない。つまり、サッチ管理の鍵は、生長速度をどう管理するのか、そしてそれらの死骸の分解をどう促進するかにある。つまり芝生の生長をある程度抑制する必要も考えなくてはならない(『芝生科学とグリーンキーピング』134頁)。

サッチの弊害

病害虫の発生源となることが多く、生育障害の原因となる (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

サッチを蓄積を減らす方法

まず、芝生をゆっくり生長させて有機物の蓄積を減らし、それが上手くいったら次は目砂に慎重になり、コアリングをやめようと試みる(『芝生科学とグリーンキーピング』117頁)

作業適期

4~10月。最低年1回。特に湿気が多く蒸れやすい梅雨前は行っておきたい。また、目土を入れる前に必ずサッチを取り除き、芝生の通気性を改善する必要がある (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

芝生の水やりについて

暖地型のコウライシバやノシバは、張ってから根づくまでは乾いたら水やりが必要である。一方、根づいてからはその後はほとんど水やりが不要であり、むしろ水分が多すぎて過湿になる方が病気が出やすくなり生育にも環境的に悪い(参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

芝生の土壌の理想的な水分含有率は体積比で10~25%である。25%を超えると土壌中の空気が不足し、10%未満では踏圧に耐えられなくなって生長がストップする(『芝生科学とグリーンキーピング』13頁)。

芝生の肥料について

人為的に施す必要のある肥料について

一般的な肥料について

窒素、リン酸、カリの三要素は人為的に施す必要がある。その他は、地中・雨水・空気中に含まれている分でほぼ間に合う (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。

上記の様に、窒素、リン酸、カリの三要素は人為的に施す必要があるが、多くのの場合、窒素の単体投与で素晴らしい芝生が出来る。なぜなら、その他の栄養素は土壌中に充分存在することがそう珍しくないからである(『芝生科学とグリーンキーピング』14、45頁)。

パークグラス実験による知見について

1856年の春、英国のロザムステッドの約3haの牧草地で、肥料実験が始まった。11種類の区画に11種類の肥料、対象として2区画を無処理区とした。この実験をはじめたジョン・ベネット・ローズは「繁茂する植物の種類が区画によってまったく違うので、まるで肥やしの種類ごとに別の草の種を播いたのかと思うほどであった」と記している。

この実験地はゴルフ場のターフともさして変わらない草地であるが、そこに、1856年から硫酸アンモニウム以外に何も投与していない区画がある。現在、この区画はほとんどすべてがコロニアルベントグラスとハルガヤで占められている。

一方、窒素以外の栄養素も与えた区画、あるいは土壌PHを上昇させるために炭酸カルシウムを投与した区画では、植物の種類が必ず多くなり、広葉雑草の侵入が見られる。リンやカリの入った配合肥料を使用する、あるいは土壌PHを上昇させるために炭酸カルシウムを入れるのは教科書どおりのやり方だが、これを行うと実際には雑草がはびこる好適条件をつくっていることになる(『芝生科学とグリーンキーピング』201-202頁)。

肥料の比率について

芝生の葉身に含まれる栄養は、水分を除くと、窒素4%・リン0.5%・カリ2%である。この比率は、8:1:4であり、そのため芝生用の肥料の比率は、「24-3-12」となっている。ただし、上記の「パークグラス実験」の知見を参考にするならば、「硫酸アンモニウム」のみを投与するのがよいと考えられる。

施肥の時期

コウライシバなどの暖地型のシバは、2月下旬から3月中旬と6月、9月中旬から10月中旬まで施肥の適期である。一平方メートルあたり40gくらいの肥料を施す。11月~12月まで肥効を持ちもち越さないよう、できるだけ9月下旬までに済ませておきたい (参考:『家庭でできる!芝生とグランドカバー』) 。 また、高温下であっても、窒素の量を止めてはならない。高温ストレス下にあっても、少しずつ生長をさせなければならない。ゼロ生長では芝生は死んでしまう。

除草剤について

除草剤の種類

茎葉処理剤

一般に除草剤といわれているものは、茎葉処理剤であることが多く、発芽後の雑草に散布するもので、大きくなりすぎた雑草には効果が芳しくないことがある。

土壌処理剤

土壌処理剤は、発芽抑制剤とも呼ばれ、雑草が発芽する前の芝生土壌に散布するもので、すでに生育している雑草には効果がない。しかし、茎葉を枯死させるのではなく、種子の発芽を抑制するので、夏雑草と冬雑草の発生期(早春/3月と夏/7月、秋10月)に施せば、高い効果を期待することができる。

除草座散布後のケア

芝の種類と雑草の組み合わせによっては、使用できるものとできないものがある。また、近隣への配慮やペット、小さな子どもがいる家庭では、十分に安全性を確認する。散布したあとは、しばらくの間、庭に柵を設けたり注意を促すサインボードを立てておくなどの配慮も必要である。

芝刈り機について

リール式

リール式は螺旋状に取り付けられた刃が回転しながら芝を刈っていく。ロータリー式よりも芝が綺麗に仕上がる(参考『家庭でできる!芝生とグランドカバー』)

ロータリー式

ロータリー式はプロペラのような刃が高速回転して芝を刈る。伸びた雑草も一緒に刈り取ることが出来、広い範囲を刈る場合にはロータリー式が便利である(参考『家庭でできる!芝生とグランドカバー』)

高温下における芝生のストレス軽減について

高温下においては芝生はストレスに晒される。そのストレスを軽減するには、以下の方策が考えられる一般的には高めでメンテナンスされている方が芝生は元気である(『芝生科学とグリーンキーピング』40頁)。

葉の表面積を最大化する

日陰を減らす、刈高を上げる、ストレス期に先立ってプリモマックス(トリネキサパックエチル)を投与する。

ストレス期の土壌中に十分な気相を確保する

つまり、適時期に充分な穴あけを行う。

土壌中の水分を正確に管理する

ただし、過剰な水分投与は逆効果なので注意が必要である。

氷を用いて芝生の弱っている箇所に対応する

『芝生科学とグリーンキーピング』という書籍の中では、氷を散布することによって、数時間に亘って地温を数℃低下させるという方法が紹介されている(『芝生科学とグリーンキーピング』94頁)

雑草について

記載する内容は『改訂新版 芝生の病虫害と雑草』(全国農村教育協会)を参考にした。

スギナ

特徴

3月頃に胞子茎を出し、その後、9月頃まで生育を続ける。発生の最大地下深度は5~10cmといわれ、酸性土壌を好み、やせ地に発生しやすい。

防除法

全く駆除し難く、芝生用登録除草剤では適当なのがない。よく芝刈りをすると目立たなくなるが、完全駆除は難しい。地下茎まで丁寧に手取り除草する。土壌が酸性化しないように注意する。

タンポポ

特徴

真夏から秋口以外はいつでも(11月~6月)成長しており、普通春に開花するが、秋にも開花することがある。

防除法

芝刈りを丁寧にするとめだたなくなるが、根部は残り、根絶できない。根まで除草する。

カタバミ

特徴

茎は根部から分岐して地上をはい、地表に接した節から根を伸ばして広がり株になる。このようにしてどんどん増えていくほふく型の強雑草である。見た目がシロツメクサ(クローバー)にとても良く似ている。このWEBサイトによると、カタバミは葉がハート型であり、茎から3枚の葉をつけるのが一般的である。

防除法

芝刈りを丁寧にすると根茎は残るが目立たなくなる。芝生の土壌酸度を絶対に酸性化しない。

除草剤について

除草剤には、大きく分けて土壌処理材と茎葉処理材とある。土壌処理材は、地中にある雑草の発芽を抑制する。茎葉処理材は、葉から薬剤を吸収させ雑草を枯らす。茎葉処理材の中にも、薬剤を施された植物を全て枯らす非選択性のものと、特定の植物を枯らす選択性のものがある。

芝生に使用できる茎葉処理材

外部サイト「芝生のことならバロネスダイレクト」を参考に作成しました。

短年草
除草剤名称アージラン液剤ザイトロアミン液剤MCPP液剤シバゲンDF
主な使用目的イネ科雑草の駆除広葉雑草の駆除広葉雑草の駆除ハマスゲ、ヒメクグの駆除
スズメノカタビラ
オヒシバ
メヒシバ
その他イネ科雑草
カヤツリグサ
その他広葉雑草
多年草
除草剤名称アージラン液剤ザイトロンアミン液剤MCPP液剤シバゲンDF
主な使用目的イネ科雑草の駆除広葉雑草の駆除広葉雑草の駆除ハマスゲ、ヒメクグの駆除
ハマスゲ
ヒメクグ
シロツメクサ(クローバー)
カタバミ
チドメグサ
ツメクサ
コニシキソウ
タンポポ
オオバコ
スギナ

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