前回からご紹介させて頂いているのは、謎の人間「エム」から笑いに関する理論を伝授され、仕事に悩むビジネスマンが成長していくという、小説仕立てのビジネス書(?)です。物語をつうじて、様々なお笑いの理論をご紹介くださっています。

前の記事(『理屈をもって「笑い」を活用する ② -『笑いの科学株式会社』プロローグ-』)では、笑いの理論を身に付けた主人公がシブカワさんへの営業を成功させた場面をご紹介しました。ここから、主人公に笑いの理論を伝授した「エム」との思い出を回想します。


『笑いの科学株式会社』エムとの出会い

元々、地方都市で生まれ育った主人公(以後、主人公の事を「彼」と略す。小説では一人称で表現されている)だが、勤めていた広告代理店から東京本社への転勤を命じられたこともあり、親の反対を押し切り、東京から電車で一時間ほどの郊外の住宅地に住むことになる。ナマズ料理が町の名物で、地方創生の名のもとに政府が日本中の自治体にお金をばらまいた際、そのお金は親子ナマズのモニュメントとなって駅前に鎮座しており、町の唯一のアイデンティティーでもある。

エムと初めて出会ったのは、駅から自宅までの中間地点にある居酒屋だった。夜六時になると、お店を一人で切り盛りしているママが店内のスイッチをオンにして電光の看板を点灯させる。10人程度で満席になってしまうようなL字型のカウンターと4人ほど座れる座敷がある小さな居酒屋だ。

初めて「エム」と出会った時、彼はヘトヘトに疲れていた。東京へ来てからは今まで以上に頑張っているのに結果がでない。企画コンペでは悉く競合に負け、前の担当者から引き継いだクライアントが、知らない間に他社に乗り換えていることもあった。上司からは一日中怒鳴られる。手応えのあった案件が駄目だったと知った時に受けたショックで彼はお酒を飲みたい衝動に駆られ、居酒屋へと吸い込まれていった。

すると、店内の天井から「ちょきまっと!」と意味不明な言葉が降ってくる。言葉を発したのは、短い手足に真っ赤な無地のTシャツを着て、前髪以外を刈り上げているミジンコみたいなおじさんだ。

どうやら、このミジンコみたいなおじさんが喋る意味不明な言葉はキマ語と言うらしい。以前、女子高生の中で流行った言葉で、言葉の一文字目の後に「キマ」という言葉を加える。「ちょっと!」という言葉は「ちょきまっと!」という言葉に変換される。

この日、疲れた身体で変なおじさんの応対をすることになるのだが、帰り際、彼は「お店に入るときに、あのおじさんが坐っていたらそっと店の扉を閉めて帰ろう」と決意する。後日、お店に入るとき、中を確認して入っているのだが、気づけば、あのミジンコみたいなおじさんが隣に座っている。こういう事が何度か続いた。

最初は目も合わせなかった彼だが、何度も顔を合わせているうちに、遠くから会釈されることに抵抗がなくなっていく。「顔を合わせる回数が好感を持つ度合いに影響する」という単純接触の原理を彼は感じるのであった。

単純接触の原理

本書の巻末には、小説の中に登場する笑いに関する法則が一覧となって掲載されています。それには「単純接触の原理」について以下の様に説明がされています。

個体間の親密さは、接触回数、接触頻度が多ければ多いほど増すという心理的効果のこと。良い関係を築きたい相手とは、接触回数を増やすべし。ただ、接触回数は十回がマックスだという説もあるので要注意(本書・249頁)

ミルクボーイが優勝した2019年のM-1において、「和牛」が敗者復活から決勝へとあがってきました。今回は視聴者による投票によって敗者復活のコンビが決定したので、漫才の実力ではなくてただの人気投票ではないかと批判もあったようです。

確かに漫才そのものを見ずに投票する方もいらっしゃった様で、色々と問題のある審査方法なのでしょう。一方で、「ネタが観客に受ける」ための要素として、「間の取り方やテンポなどの漫才そのもののスキル」と「知名度(人気度)」が影響しているとして、「知名度(人気度)」を無視して、「間の取り方やテンポなどの漫才そのもののスキル」だけで、漫才のクオリティを図ることができるのでしょうか。

法話でも、同じ人の同じ話であったも会所によって、参拝者の反応が全然違うといいます。「あ!あの人知ってる!」という方が多くいらっしゃった方が法話の雰囲気も良くなるのでしょう。そう考えると、お坊さんも積極的に露出することが法話の雰囲気のよしあしに影響してくるのかも知れません。

私も含めて、インターネット上に顔を露出することに抵抗のある恥ずかしがり屋の真宗僧侶ですが、今回のコロナウィルス災禍を機縁にYOUTUBER僧侶になる方が増えて参りました。私と同年代の僧侶であり、浄土真宗本願派青年僧侶連絡協議会でも顔を合わせたことのある、枝廣廣樹ご住職が新たにYOUTUBERとして動画をあげてくださっています。

浄土真宗及び仏教について、他の方もいろいろ記事を書いてくださっています。 詳細は下記URLをクリック。

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